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ハッタツとは (神戸大学発達科学部と人間発達環境学研究科の概要)

新たな領域開拓への挑戦

神戸大学発達科学部長・人間発達環境学研究科長
朴木佳緒留

朴木佳緒留
(研究分野：ジェンダー問題と教育・学習)

発達科学部が成立して18年，人間発達環境学研究科は4年が経ちました（2007年に総合人間科学研究科を改組）。この間，私たちは人間の発達（development）と人間発達を取り巻く環境の発展（development）を対象として，教育・研究に取り組んできました。人間発達及び環境に関わる問題はいずれも複雑系に属し，一朝一夕に答えがでるような事柄ではありません。しかし，それらを課題として，また対象として設定することに，私たちはある種の誇りを感じています。

今日では，エコロジーが日常的な課題として人々に意識され，そして人間の発達も単純に，階段を登るように進行するものではないことが了解されつつあります。私たちは，このような問題にいち早く取り組み，新たな領域の開拓に挑んできたと自覚しています。その成果についての評価は他者に委ねますが，少なくともこの間，地域の人々と協働し，また国際的な連携も行ってきました。

発達科学部，人間発達環境学研究科は理論と実践，原理と応用，文系と理系等々の異なるものを包容し，ともに学び，ともに汗を流して研究する人々を求めています。多様な価値が共存するとはどういうことか，変わらぬものと変わるものをどう捉えるか等々の問題群を前にして，問を立てる楽しみを学生の皆さんと分かち合いたいです。