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神戸大学大学院人間発達環境学研究科 人間表現専攻
日常生活から芸術まで-人間の表現行為をとらえる-
コース/教育研究分野一覧
人の表現行為は日常生活における何気ないものから,もっとハレの場である芸術の世界におけるものまでさまざまです。またその様相も歌や踊り,演技や描画やものつくりなど実にさまざまです。もしかしたらそれは,人の生存のためには,いわゆる生産行為よりも重要な部分があるのかもしれません。それらはそれぞれ音楽,ダンス,絵画,デザインなど,さまざまな名前で呼ばれ分野として区分けされていますが,あくまで食べたり寝たりする行為も含めた広い人間行動のスペクトラムをある角度から切り分けられたものでしかないと考えられます。
私たちは人間表現専攻を,人間の「表現」を基本的な人の行為としてとらえ,できるだけオープンな視点からそれにアプローチする場でありたいと考えています。そのため,音楽や造形芸術といった芸術表現の視点,デザインや建築やファッションやメディアや都市文化といった社会や生活に関わる視点,音楽療法や感性心理学のようなやや応用的な視点など,複眼的な視点からのアプローチを構築しようとしています。私たちが目指すのは,これまで音楽大学,美術大学,文系学部などに分散されてきた教育研究の場を,「人間表現」という概念をキーとして一つに統合したいままでにない教育研究の場の創成です。専攻は表現行為を文化研究や科学の視点からとらえることを主眼とする表現文化論コースと,芸術と生活を新たな視点で統合することを目指すコミュニティアートコースに分かれています。ここから表現と生活を結ぶ新しい研究者やアーティストが生まれてゆくことを願っています。
Updated: 2011/06/24 (Fri) 16:26