本ウェブサイトは2012年3月末をもって閉鎖いたしました。このページに掲載している内容は閉鎖時点のものです。[2012年3月]

神戸大学発達科学部 人間環境学科 自然環境論コース

科学の幅広い視野を備えて自然環境の本質を探求し,課題に挑む

環境問題に根本から取り組もうとすると,自然の成り立ちや法則を理解する事が必要となります。また,物理,化学,生物,地学などの学問の旧来の枠組にとらわれず,対象によって自分自身のポジションを自在に変えながら,状況に応じた解決策を見出すことが必要となります。現在は,人類が宇宙に足を踏み入れた宇宙時代の黎明期とも言える時代です。この時代に人類のアイデンティティーを確立するため,宇宙の創成と進化,太陽系や地球の形成の歴史,さらに物質の化学進化を経て生命の誕生と進化に至る壮大な歴史と,その中の個々のプロセスを科学的に解明していく必要があります。このような考えのもと,自然環境論コースでは,環境破壊などの身近な問題だけでなく,地球や宇宙の様々な場での物質と生命の多様な現象を本質から理解するための授業科目を用意しています。このコースでは,早くから自分の専門分野を限定せず,自然科学の様々な方法論の基礎を習得する事に特色があります。高学年次では,具体的な問題をより深く追求するため,環境物理学,物質環境,地球環境,生物環境の4 つの教育研究分野から2 つを選び,さらに専門的に学習,研究します。4 年生になると具体的な課題を決めて研究の訓練をすることになります。そのときには,生物学と化学,生物学と地球科学,化学と物理学などの境界領域の研究や環境問題の背後にあるより基礎的なテーマについての研究も可能です。

学生の声

恵まれた環境で将来を見つめ,「今」を思い切り楽しんでいます

写真
神谷麻梨 さん(自然環境論コース4 年生)

自然環境論コースでは,自然科学を総合的に学びます。4 回生では専攻を1 つ決めますが,授業は全ての分野にまたがって開講されるので,境界分野の研究や,一つの分野だけでは解決できない環境問題に取り組むのに役立ち,さらに進路にも数多くの選択肢が生まれます。私は高校で生物と化学を選択しましたが,大学では地学と物理も含め,どんな質問も歓迎して下さる先生と,共に学ぶ仲間のお蔭で今まで知らなかった物の見方を得ました。特色ある授業が多く,学外の研究所などの見学旅行や,自分で仮説を立て研究する授業で,私は本当に研究したいテーマに出会い,現在大学院への進学を希望しています。

学んだことや自分の考えを発表・表現する機会も豊富にあり,私は天文ボランティア「アストロノミア」で,望遠鏡を小学校へ持って行き子ども達と星を見たりしています。さらに,合宿・バーベキュー・スポーツ大会などコース全体のイベントも多く,先生や先輩との繋がりが強いのも魅力です。

過去版

スタッフとカリキュラム

スタッフと研究分野・研究テーマ

氏名職名研究分野・研究テーマ
青木 茂樹
(あおき しげき)
教授【素粒子・宇宙線物理学】
素粒子および宇宙線に関する実験的な研究をしています。
伊藤 真之
(いとう まさゆき)
教授【宇宙物理学,科学教育】
人工衛星等によって得られるデータを用いた宇宙の観測的研究や地域社会における市民科学活動支援システムの構築に関する研究をしています。
上地 眞一
(うえじ しんいち)

[2012年3月末で退職予定]
教授【生物有機化学】
環境に優しい触媒である酵素を用いて,有用物質の変換 (化学反応) や光学異性体の分離を行っています。また,酵素表面を化学修飾することによって酵素の機能改変を試みています。
丑丸 敦史
(うしまる あつし)
准教授【植物生態学】
花 (被子植物) の形質進化や多様性創出機構および里山や都市域における生物多様性保全を目的とした希少種の分布特性・環境依存性の解明を目指しています。
榎本 平
(えのもと たいら)
教授【分子生物学】
高増殖性・高重油生産性を有する重油生産藻類Botryococcus brauniiの開発に関する研究や遺伝子クローニング技術の開発を行っています。
江原 靖人
(えばら やすひと)
准教授【生物有機化学】
生物の優れた能力を利用した,新規機能性物質の創製,さらに,それらの物質を組み合わせた人工細胞,人工生命の構築を行っています。
蛯名 邦禎
(えびな くによし)
教授【環境物理学,理論生命科学】
地球システムと生命システムのダイナミクスを理解するための基礎理論の構築と,環境問題に係わる科学研究の成果の批判的な検討を行っています。
大串 健一
(おおくし けんいち)
准教授【地球環境】
地球環境変動のメカニズム解明に向けた古環境研究を行っています。
齊藤 惠逸
(さいとう けいいつ)
教授【分析化学】
発光現象を利用した物質の分析法,有機化合物を用いた金属イオンセンサー,ストレスマーカー測定法の開発に取り組んでいます。
高見 泰興
(たかみ やすおき)
准教授【進化生態学】
地球上の多様な生物が,どのように生じ,維持されているのかについて,形態学,行動学,生態学,進化学の各視点から研究しています。
武田 義明
(たけだ よしあき)
教授【植生学,植物生態学】
植物群落は,気候,地形・地質等の環境および人為影響などの総合的な環境を反映して成立しています。その環境と種類組成,種多様性の関係を研究しています。
田中 成典
(たなか しげのり)
教授【計算生物学,理論生命科学】
タンパク質やDNA,RNAなどの生体分子に対する計算機シミュレーションや原子・分子のミクロなレベルからコンピュータ上で構築する理論構造生物学について研究しています。
寺門 靖高
(てらかど やすたか)
教授【環境地球化学】
河川水,生物が作る鉱物,地殻を構成する岩石・鉱物などの様々な地球表層物質についての元素濃度や同位体組成を用いた地球環境の地球化学的研究を行っています。
中川 和道
(なかがわ かずみち)
教授【放射光物性物理学,環境物理学】
大気環境科学 (太陽を光源とした温暖化ガスの検出など) やシンクロトロン放射を用いた生体分子の分光 (アミノ酸やDNA分子など) に関する研究を行っています。

カリキュラム

自然環境論コースのカリキュラムをご覧ください。

卒業と進路

卒業研究テーマ

自然環境論コースの卒業研究テーマをご覧ください。

主な進路

自然環境論コース 卒業生の進路 (神戸大学発達科学部人間環境学科)をご覧ください。

主な資格免許の取得状況

自然環境論コース 資格免許の取得状況をご覧ください。

コースサイト

Updated: 2011/06/24 (Fri) 16:24