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第220回自然環境論セミナー「科学実在論論争の現在」

第220回目の自然環境論セミナーを2010年11月6日 (土) の夕方に開催します。名古屋大学の戸田山和久さんに科学哲学についてお話しいただきます。多くのみなさんの参加を歓迎いたします。

開催について

日時
2010年11月6日 (土) 17:00~18:30
会場
神戸大学発達科学部 A325教室 (A棟3階)
対象
学生・教員・一般の方
参加方法
当日、直接、会場へお越しください。
主催
神戸大学大学院人間発達環境学研究科人間環境学専攻 自然環境論コース
連絡先
メール: ebina@【続けて「kobe-u.ac.jp」を入力してください】 (蛯名 邦禎 (自然環境論コース))

プログラム

講師 戸田山 和久 氏 (名古屋大学大学院情報科学研究科社会システム情報学専攻)
タイトル 科学実在論論争の現在

概要

科学哲学に、科学実在論という立場があります。それは次のどれか、あるいはすべてを主張する立場です。

  1. よく確かめられ受け入れられた科学理論はおおむね真であると考えてよい(そう考えることは合理的である)
  2. よく確かめられ受け入れられた科学理論が想定している存在者、たとえば電子とか電磁場とかは、現に存在すると考えてよい(そう考えることは合理的である)
  3. 科学の目的は真理に到達することである

一方、これらを否定する立場を反実在論と言います。科学者はみんな実在論者かと言うと、そうでもありません。エルンスト・マッハはかなり頑固な反実在論者でした。「サイエンス・ウォーズ」騒ぎで活躍した、アラン・ソーカルは自分の実在論的信念を吐露していました。さて、この実在論を議論を通して擁護したいというのが私の願望ですが、それは意外に難しいものです。今回は、科学実在論論争をめぐる議論の現状をご紹介し、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。

Updated: 2010/11/02 (Tue) 10:49