“七転び八起き”エクササイズ教室
アクティブな日常生活をおくるために、自分の体力や歩き方の特徴を知り、自宅でできる体操や運動を行なって、楽しい汗をかいてみませんか。2008年9月28日 (日) にも、同じ教室を開講しますので、3ヶ月間の体操や運動の効果についても、皆さん自身で確かめることができます。
開催について
チラシ (545KB)
- 日時
- 2008年6月29日 (日) 10:00~12:30、2008年9月28日 (日)
- 会場
- 神戸大学発達科学部 体育館
- 参加費
- 無料
- 主催
- 神戸大学発達科学部・神戸大学大学院人間発達環境学研究科
- 備考
- 本イベントは、大学院GPプロジェクト「正課外活動の充実による大学院教育の実質化」 (2007~2009年度)実践活動支援グループの企画になります。
プログラム
タイトル | “七転び八起き”エクササイズ教室 |
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内容 |
(持ち物: 体操・測定ができる服装、運動靴 (室内)、タオルなど) |
[事後] 報告
活動の概要
当日の様子1
2008年6月29日 (日)・9月28日 (日) に上記会場にて、七転び八起き”エクササイズ教室を実施した。その教室のプログラムは、次のとおりである。
- 日常生活に関わる体力測定とその評価
- 日常の歩行動作の分析とその評価
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転倒予防に有効な体操の実施
- 体操指導講師 (社) 兵庫県柔道整復師会 塚本順久先生
- NPO法人1億人元気協会 理事 草山美佐子先生
この教室開催の目的は、自身の体力や歩き方の特徴を知り、自宅でできる体操や運動を実施することにより、よりアクティブな日常生活を送ることに資することである。すなわち、6月に体力測定・歩行動作分析を実施して、その後3ヶ月間運動を続けてもらうようにした。運動を継続してもらうよう、運度日誌や歩数計などの積極的利用を促した。9月に再度体力測定・歩行動作分析を行うことによって効果判定を行った。
レポート1
神戸市灘区を中心に、新聞折り込みを48,000件 (神戸・読売・産経・朝日新聞) 配布し、参加者を募った。
30名限定であったが、申し込み締め切り日までに100件以上の申し込みがあり、その大半は折り込み広告を入れた当日の申し込みであり、関心の高さが伺われた。当日の欠席者を見込み、定員を35名として、参加者に参加証のハガキを送付した。第1回目の6月の教室は、風雨にもかかわらず、26名の参加があった。
体育館の床面が湿気のため滑りやすくなっており、参加者のケガが起こらないかなど、安全面に対する心配があった。幸い事故無く、無事終了したが、安全面の配慮に対しては保険の加入やケガをした場合の対応などについて事前に熟慮する必要があった。
第1回目 (6月) から2回目 (9月) 開催まで、自宅にて運動・体操を実施するために、参加者のモチベーションを高めるために運動日誌・歩数計などを使用することにより効果的に実施することができた。
第2回目の9月では参加者が21名であり、継続して全員の参加の難しさを痛感したが、逆に参加されている人々の意識の高さに感心した。
後日、アンケート調査を行うが、参加者にインタビューを行うと、運動習慣が身に付き、大変良かった。体重が2㎏減った、夫婦で行っていたので夫婦仲が良くなった、など様々な意見を伺うことができた。特にこのような企画を是非継続して行って欲しいという意見が多くみられ、2回の開催であったが、当初の目的であった地域の健康作りに貢献したと思われる。
今回、大学院生6名が中心となり学部生10名の協力を得て、開催することができたが、我々にとって、一般市民に対して直接何かを行うことは少なく、今後の実践活動に役立つ体験であった。
根來 信也 (人間発達環境学研究科 人間行動専攻 人間行動論コース)
レポート2
当日の様子2
今回のプログラムに参加して印象に残っていることは、相手の方が理解しやすい指示を出すことの難しさでした。今回のプログラムでは、中高齢者を対象とした身体機能測定の機会があり、参加していただいた方々に測定の主旨や方法を説明させてもらったのですが、その際、自分の説明が十分だったのかということをよく考えていました。例えば、「出来るだけ速く」という指示を出したとしても、指示通りに行ってもらえる方もいればそうではない方もいました。
相手に自分の指示を伝えるということは、今回のような場面であれば測定結果の妥当性につながり、さらに言えば社会の中で他者とコミュニケーションを交わす際に必要なことです。今回の活動に参加して、その難しさを痛感するとともに重要性を再認識することができたという点で、貴重な経験になったと感じています。
堀井 優吉 (人間発達環境学研究科 人間行動専攻 身体行動論コース)
レポート3
GPで気がついた事は年配の方は健康にかなり気をつかっているようでした。毎日血圧を測っているだとか、40分歩いてきただとか。また運動処方の安全面の点から1グループに2、3人居なければならないと感じました。大きな怪我が無くて良かったです。
黒川 平臣 (人間発達環境学研究科 人間行動専攻 身体行動論コース)
レポート4
今回のプログラムは、中高齢者を対象とした身体機能測定でしたが、非常に自分のためになりました。
若年者の身体機能測定を経験したことはあったのですが、中高齢者は初めてでした。実際、最初はコミュニケーションをとるのがなかなか難しかったですが、慣れてくるにつれて会話も弾み楽しくプログラムに参加することができました。
様々な世代の方々と交流できるのも、GPの魅力だと思います。
高野 圭 (人間発達環境学研究科 人間行動専攻 身体行動論コース)
レポート5
当日の様子3
運動・スポーツの世界では、「研究と現場に隔たりがある」といわれることがあります。研究者は現場を見ずに理論を追及し、現場は理論よりも経験を大切にしている傾向が少なからずあるということです。
今回のプログラムは、研究サイドにいる大学院生が、実際に人を前にした運動指導や体力テストといった「現場」を経験することができました。このようなことは「研究と現場のかけ橋」となるものだと感じました。
今後、この現場経験を今後の研究に役立てていきたいと思います。
伊藤 和一 (人間発達環境学研究科 人間行動専攻 身体行動論コース)
レポート6
今回のプログラムを通して強く感じたことは、一昔前の中高年者と比較して、昨今の中高年者は健康に対して非常に高い意識を持っていることでした。多くの方が単純な運動指導では飽き足らず、科学的に認められた効果的な運動で、なおかつ心身ともに楽しく、長く続けられる運動を求めていると感じました。
研究を行う上で今回のプログラムで学んだことは、机上で一方通行の理論を推し進めていくだけではなく、中高年者の健康及び運動状態を実際に目で確認し、また健康に対して欲している生の声を聞く努力を併行して行う必要性を感じたことでした。
原田 信子 (人間発達環境学研究科 人間行動専攻 後期課程)
Updated: 2008/10/27 (Mon) 12:26