本ウェブサイトは2012年3月末をもって閉鎖いたしました。このページに掲載している内容は閉鎖時点のものです。[2012年3月]

2009年度オリエンテーション合宿: 院生スタッフからのコメント・感想

1.


まとめの会

この合宿で私は初めてGPの活動に参加した。他の窓口院生やスタッフの方々のことは何も知らない上、昨年の合宿にも参加していないことから、運営側でやっていけるのかと不安があった。しかし、そんなことを気にする間もなく話し合いは進み (?) 特に自分が担当するまとめのセクションにおいては大いに悩まされた。何を目的とするかはあったが、どうもまとめとして違和感のある案しかでてこない。ほんとにこれでいいのかと直前まで考えていたが、終わってみれはあれはあれで良かったのだと思う。寄せ書きにすることで、参加者の率直な意見を聞け、他の参加者の意見にも触れることができた。

全体的に、交流の場としては成功だったのではないか。各セクションにおいて様々な経緯で大学院にきた方々と話す機会があり刺激になったと思う。しかし、感想にもあったように、皆でわいわい遊ぶという企画がもう少しあっても良かったという意見には賛成だ。他にも考慮できそうな意見もあったので来年に期待したい。

上村 俊仁 (数理情報環境論コース M2)

2.


レクリエーション (いす取りゲーム)

合宿終了から数日後、バス停で突然「合宿にいましたよね」と可愛らしい新入生に声をかけてもらいました。挨拶代わりの軽い一言だったのに、その後自分の歩んできた道、勉強していること、価値観や励ましなど恐ろしく深い話をしお互いに良い刺激を与え合ったのが非常に印象的でした。

合宿とは「一つの目的のもとに、多くの人が同じ宿舎で生活をともにすること」だそうです。そして今回の合宿の目的は「GPを理解すること」と「コース内外の交流促進」でした。それらを踏まえると、合宿がきっかけとなり新入生が他コースの私を見て交流を図ろうとしてくれたという先日の出来事は、私にとって心の中で「よっしゃ!合宿参加してよかった!成功!有意義や!」とガッツポーズをせずにはいられないほどの嬉しさを与えてくれます。

こんな気持ちにさせてくれた合宿、そして合宿に参加してくれた院生の皆様や先生方、そして何よりも合宿を作り上げてくれたスタッフに改めて感謝の気持ちを表したいです。ありがとうございました。私は合宿を支えるスタッフとしてその役割を十分に果たしたとは決して言えませんが、メンバーとして少しでも参加できてたことはとても嬉しく有意義な経験でした。ここをきっかけとして、もっと院生同士交流が広まり深まればと願うと同時に、自分自身そうするために何か行動を起こしていけたらいいなと思っています。皆様、お疲れ様でした!

髙良 怜未 (行動発達論コース M2)

3.


スタッフルーム

活動団体プログラムの担当になり、スケジュール等を団体の方に説明するも、グループワークの意味や目的を上手く説明できず、計画不足を実感した。ただこういった運営側に立つことがなかった私にとっては行事の運営を学ぶいい機会になったと思っています。

安野 まりこ (発達支援論コース M2)

4.


おわりの会

昨年度は途中からでしたが、今年のオリエンテーション合宿は、最初から企画にかかわっていたのでいつのまにか昨年以上に思い入れのあるイベントになっていました。昨年の合宿を受けて、今年はもっと交流に重きを置いてやろうということになりました。実際に合宿が始まって、参加者の方が連絡先を交換したり、予想以上に盛り上がってくれたりして、ほっとするとともに、とても嬉しかったです。また、統括を務めさせていただきましたが、至らない点が多い中、窓口院生のみんなやスタッフの方、参加者の方などたくさんの方に支えていただきました。ありがとうございました。合宿中、前に立つことが多かった事もあり、学内でもたくさんの人と話すきっかけにもなりました。合宿をきっかけに、多くの交流の輪が広がっていれば、企画・運営者としては、これ以上の喜びはありません! また、企画側に参加したいと言ってくれた参加者がいたことも非常に嬉しかったです。今後、一緒に活動してくれる人たちが、一人でも多くなることを願っています!!

宮地 ゆき (教育科学論コース M2)

5.


お題に沿って寄せ書きをつくる

昨年度は参加者として、今年度はスタッフとして参加したのですが、視点の違いを体験できたことが私の中での最も大きな収穫だったのでした。

ファシリテーションという言葉があります。「人々の活動が容易にできるように支援し、うまくことが運ぶように舵取りする」 (※) ことを意味します。大勢の人が集まって何かを成し遂げるのは決して容易なことではなく、その舵取りをすることもなかなか一筋縄ではいかないのが普通だと思います。

ただただ人が集まれば自ずと有意義な活動が生まれるのかといえば、そんなことはないのです。たとえるならば、適切なかたちで、目的地が示され、針路が示されることではじめて、そこに集う人々が同じ方向を目指して櫂を動かし始めるのです。

スタッフとしての私たちの仕事はまさに、目的地を示し、針路を示すことだったのです。とはいえ、どこまでその仕事を達成することができたのかは定かではありません。それは、新入生のみなさん、そして、スタッフを務めた私たちが、この先どんなことを成し遂げるかで示されることなのです。

視点の違いということに話を戻すと、参加者の立場としては、「何かを成し遂げてやろう」などとはおそらく考えていることはほとんどなくて、「とりあえず参加してみた」あるいは「大学院ってどんなものか知りたいな」という心持ちで参加されているのだと思います (何を隠そう私が、昨年の合宿ではそんな一人だったのです)。不思議なことに、これがスタッフの立場になると、「私たちの提供したもので、何かを成し遂げてほしい」に変わるのです。

舵取りするには、単に目的地と針路をそこに集う人々に伝えればそれでよいというものではありません。その意図を的確に伝えること、目的地に至るまでのヴィジョンをしっかりと共有すること、みなが納得するかたちで具体的な針路を決定すること、こういったプロセスを経る必要があります。それを怠ってしまったならば、その場に残されるのは、悪い意味での奔放さと混乱だけでしょう。舵取りの方法があまりに相応しくないものであったならば、船は一向に進んでくれないのです。

この合宿を通して、こういったことがすべて成し遂げられたとは思いませんし、運営として不十分なところも少なからずあったことでしょう。ただ、そういったことを考慮に入れたとしても、(新入生、スタッフ、教員……その立場がいかなるものであれ) 一人でも多くの方にとって、「オリエンテーション合宿があってよかった!」と心から言っていただけたなら、それが私たちの仕事がひとまず成功したことを意味するのです。

※: 特定非営利活動法人 日本ファシリテーション協会から引用

山本 尚史 (社会環境論コース M2)

Updated: 2009/05/12 (Tue) 16:03