本ウェブサイトは2012年3月末をもって閉鎖いたしました。このページに掲載している内容は閉鎖時点のものです。[2012年3月]

第209回自然環境論セミナー「光合成生物の光に対する応答を用いて遺伝子の機能を探る」

セミナーのタイトルが、「光合成の環境応答」から、「光合成生物の光に対する応答を用いて遺伝子の機能を探る」に変更されました。[2009年7月11日]

開催について

日時
2009年7月11日 (土) 15:30~17:00
会場
神戸大学発達科学部 B208教室 (B棟2階)
対象
どなたでも参加できます。
参加方法
当日、直接、会場へお越しください。
参加費
無料
主催
神戸大学大学院人間発達環境学研究科人間環境学専攻 自然環境論コース
連絡先
メール: ebina@【続けて「kobe-u.ac.jp」を入力してください】 (蛯名 邦禎 (人間発達環境学研究科 人間環境学専攻 自然環境論コース))

プログラム

講師 園池 公毅 氏 (東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻)
タイトル 「光合成生物の光に対する応答を用いて遺伝子の機能を探る」
(「光合成の環境応答」から変更されました)

内容

植物は、移動能力が欠如しているため、周囲の環境の変動を避けることができない。低温、高温、乾燥、強光といったさまざまなストレスによって植物の生育は制限されるが、この中で、光とそれ以外のストレスは極めて強い相乗効果を示す。例えば、低温感受性植物を低温にさらした場合、完全暗所ではほとんど生育に影響が見られない温度処理条件でも、直射日光の1/20程度であっても弱い光があたっている場合は生育が不可逆的に阻害される。このことは、植物の環境ストレス応答を考えるにあたって、葉緑体と光の相互作用が極めて大きな意味を持っていることを示している。植物は生存を光のエネルギーに全面的に依存しており、葉緑体における光合成反応にとって光が不可欠である以上、植物の環境応答を議論する上で、葉緑体における光合成の阻害のメカニズム、およびそのような阻害を避けるために葉緑体が発達させた防御システムを理解することを避けて通ることができない。

本セミナーにおいては、環境変動による光合成の阻害のメカニズムを中心に光合成の環境応答を紹介したい。

Updated: 2009/07/11 (Sat) 14:28