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からだの仕組みに関する講演会「ヒトの進化と持久運動能力」

開催について

ポスター
PDFファイルポスター
(269KB)
日時
2010年1月7日 (木) 17:00~18:30
会場
神戸大学発達科学部 大会議室 (A棟2階)
対象
どなたでも参加できます。
参加方法
当日、直接、会場へお越しください。
参加費
無料
主催
神戸大学大学院人間発達環境学研究科 近藤 徳彦
お問い合わせ先
メール: kondo@【続けて「kobe-u.ac.jp」を入力してください】 (近藤 徳彦)

プログラム

タイトル ヒトの進化と持久運動能力
講師 Dr. Daniel E. Lieberman (ハーバード大学・進化生物学科 主任・教授)
http://www.fas.harvard.edu/~skeleton/danlhome.html
内容 長時間の活動を可能にする持久的な運動能力の進化は、厳しい自然への環境適応能力と共にヒトが地球上に広く分布して生存する上で不可欠でした。特に、ヒトは直立二足歩行・走行による酸素消費機能の適応、弾性のあるアキレス腱や頑丈な股関節、さらに発汗による優れた体温調節能力によって「速いピッチでの長距離移動能力」を進化させたと言われています。最近、Lieberman教授たち (2004) は、この様なヒトの全身持久性運動能力の進化が広い地域における栄養価の高い食物の獲得を可能にし、大きな脳が発達したという説を提唱しています。「逃避」や「狩猟」といった場面での移動速度を高める必要性から、長時間にわたって力を発揮する筋肉エネルギー代謝の持続、熱の産生と放熱のバランス、および細胞・個体レベルにおける血液の循環維持能力が発達したと考えられます。さらに、地球上の重力ストレスへの運動適応として、長距離にわたる持続的な移動がヒト特有の機能進化 (例: 骨格筋の機能分化) を促したと推測さ れます。今回、ヒトの優れた持久能力の特性を進化との関係から概説していただきます。

Updated: 2009/12/02 (Wed) 18:06