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公開講演会「人文科学における質的研究の意義と限界」

この度、神戸大学にて、小野博史先生 (前橋国際大学) の公開講演会を開催いたします。小野先生は、民俗学をご専門となさっており、フィールドワークや質的研究の方法論について詳しい方です。今回は、近年の心理学における質的研究の問題点などもご指摘していただき、人文科学における質的研究の意義と限界について、民俗学的資料を用いて、広く語っていただきます。関心のある方は、どなたでも参加は自由です。周りの方々にも是非お声をおかけ下さい。多くの皆様のご参加をお待ちいたしております。

公開講演会について

日時
2010年1月21日 (木) 16:00~18:00
(講演会終了後、JR六甲道駅近くで懇親会を開く予定です)
場所
神戸大学発達科学部 F256教室 (F棟2階)
対象
神戸大学教職員・学生・その他一般の方々
参加費
無料
参加方法
神戸大学以外から参加される方は、事前の申し込みが必要です。次の申し込み先までメールでお願いします。
お問い合わせ・参加申し込み先
メール: ftani@【続けて「kobe-u.ac.jp」を入力してください】 (心身発達専攻 人間発達論講座 谷 冬彦)
主催
神戸大学 Human Science Society (HuSS)、神戸大学大学院人間発達環境学研究科

プログラム

日時
2010年1月21日 (木)
内容
16:00~18:00 講演「人文科学における質的研究の意義と限界」
小野 博史 氏 (前橋国際大学)

講演概要

日本の民俗学では資料を得るための主な手段として、フィールドワークと称して現地に赴き、聞き書きと呼ばれるインタビュー形式の調査を行う。そして多くの研究者はこの方法によって得た資料を基にして論文を執筆する。

ところで、近年の心理学においては、質的研究などと称して、少数の話者から得た資料を分析した研究が少なくない。多くの可能性をもつアプローチであるとする主張も散見される。しかし、心理学における近年の流行ともいえるこの種の主張は、フィールドワークを行う民俗学や文化人類学ではごく当たり前に受け入れられてきたものである。その意味ではオーソドックスな手法といえるにもかかわらず、誤解されている点も多く、問題が多いと思われる。

当日は、民俗学の視点から、人文科学における質的資料の意義と限界について、民俗学的な資料を用いて述べたい。民俗学という学問になじみのない方にもわかりやすい話となるように心がけるので、気楽に話を聞いていただきたい。

Updated: 2010/01/14 (Thu) 14:04