本ウェブサイトは2012年3月末をもって閉鎖いたしました。このページに掲載している内容は閉鎖時点のものです。[2012年3月]

神戸大学発達科学部 人間形成学科 心理発達論コース

「心の発達」を様々な側面から科学的に追究する

人の一生は,受胎に始まり,誕生,赤ちゃんの時代,子どもの時代,青少年の時代,大人の時代,高齢の時代を経て,死で終わります。こうした生涯のそれぞれの時代に重要な「心の発達」があるとともに,それぞれの時代の「心の発達」がお互いの発達に影響し合っています。本コースでは,こうした「心の発達」について,「心の科学」である心理学の観点から学びます。心理学の中でも,発達心理学を中心として,様々な学問領域から学んでいきます。具体的には,個々人が自分らしさをどのように形成してゆくのかという人格発達,人がどのように外界をとらえるようになってゆくのかという認知発達,心の病をどのように理解し,ケアするのかという臨床心理学,発達の障害をどのようにとらえ,支援してゆくのかという発達障害学などの学問領域から「心の発達」を科学的に学んでいきます。 卒業後には,いろいろな進路が開かれています。まず,学部卒業での就職では,企業等の一般就職のほか,難関の試験を突破すれば,公務員心理職(児童相談所職員,家庭裁判所調査官,法務教官等)などが考えられます。また,カウンセラーなどの心理臨床職を希望する方は,本学大学院人間発達環境学研究科の博士前期課程臨床心理学コース(第1 種指定)に進学し,臨床心理士資格の取得を目指すことが望ましいと言えます。さらに,大学教員などの研究職を希望する方は,本学大学院人間発達環境学研究科の博士後期課程まで進み,博士の学位を取得することが必要条件と言えます。

学生の声

ひとの「こころ」に触れ,仲間とともに成長する

写真
門田玲奈 さん(心理発達論コース4 年生)

心理学には様々な分野や領域がありますが,その中でも私にとって印象的だった授業の一つが,「心理検査法」です。この授業では,実際に検査のロールプレイを行い,自分や友人の検査結果を解釈します。自分や友人の検査結果を解釈することで,今までには気づかなかった新たな一面を発見することもあり,大変興味深いです。また,3年で行う共同研究では,全てを自分達で決めることができます。テーマを決めるときには難しく考えず,とにかく面白そうと思うアイデアを出し合いました。生活の中で感じる身近な不思議を研究する,ここにも心理学の面白さがあると思います。分析は思った以上に苦労しましたが,自分達の好奇心から生まれた研究を,仲間と協力してやり遂げた経験は,私にとって非常に大きな財産になりました。このコースで学ぶ中で新たな考え方に出会い,自分の成長に繋がったように思います。

過去版

スタッフとカリキュラム

スタッフと研究分野・研究テーマ

氏名職名研究分野・研究テーマ
相澤 直樹
(あいざわ なおき)
准教授【臨床心理学,臨床心理検査(投影法)】
青年期における自己愛的傾向と対人恐怖的傾向に関する調査研究を行っています。ロールシャッハ検査法を中心とする心理検査法 (投影法) について実践的に研究しています。
赤木 和重
(あかぎ かずしげ)
准教授【発達障害心理学】
自閉症児のコミュニケーションの発達に関心をもって研究しています。特に自閉症児が他の子どもに「教える」という行動の発達に注目しています。
伊藤 俊樹
(いとう としき)
准教授【臨床心理学】
臨床心理学を専攻しています。特にアートを心理療法に用いた芸術療法や心理療法で相談者のイメージがどのように変わっていくかを研究しています。
河﨑 佳子
(かわさき よしこ)
教授【臨床心理学,発達臨床心理学】
聴覚障害児の心理発達と家族支援について研究してきました。近年は,被虐待児童への心理的ケアについて乳児院・児童養護施設を舞台に取り組んでいます。
齊藤 誠一
(さいとう せいいち)
准教授【発達心理学】
思春期の身体発達や性的成熟が,その子どもや,親・友人などの周囲の人たちにどのような影響を与えるかを研究しています。
坂本 美紀
(さかもと みき)
准教授【教育心理学】
教科学習における知識の獲得とその活用について,学習者の内的過程と学習環境づくりの両面から研究しています。
谷 冬彦
(たに ふゆひこ)
准教授【人格心理学】
青年期におけるアイデンティティ形成や自己形成の研究を中心として,人格 (パーソナリティ) の生涯発達に関して広い視野で研究をしています。
鳥居 深雪
(とりい みゆき)
教授【発達障害臨床学】
読み書きが苦手,多動,社会的な意味の理解が苦手,といった様々な困難さの背景にある脳機能と効果的な支援方法について研究しています。
中村 和夫
(なかむら かずお)
教授【発達心理学,教育心理学】
エリ・エス・ヴィゴーツキーの「高次心理機能の文化̶歴史的発達理論」について研究しています。とくに,内言の意味の見地から人格の発達を解明しています。
森岡 正芳
(もりおか まさよし)
教授【臨床心理学,文化心理学,カウンセリング】
ナラティヴ (物語) や対話的自己という視点からトラウマのケア,心身相関,家族関係,文化と癒しの問題に取り組んでいます。
吉田 圭吾
(よしだ けいご)
准教授【臨床心理学】
幼小中高大を中心とした教育現場における教育相談の理論と実際,保護者面接の在り方,発達障害や精神障害を抱える人へのアプローチ方法について研究しています。

カリキュラム

心理発達論コースのカリキュラムをご覧ください。

卒業と進路

卒業研究テーマ

心理発達論コースの卒業研究テーマをご覧ください。

主な進路

心理発達論コース 卒業生の進路 (神戸大学発達科学部人間形成学科)をご覧ください。

主な資格免許の取得状況

心理発達論コース 資格免許の取得状況をご覧ください。

Updated: 2011/06/24 (Fri) 16:22