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学術セミナー「東西両極アジア植物環境資源の研究“油糧植物の開発”」

Research of plant environment resource at the two poles of east and west Asia "Development of Bio-fuel plants"

学術セミナーについて


PDFファイルポスター
(240KB)

バイオ燃料素材として最近注目されているスイッチグラスならびにジャトロファについて、今後のアジアでの油糧植物の研究の発展について議論する。

日時
2009年11月9日 (月) 10:30~12:10
場所
神戸大学発達科学部 A325 (A棟3階)
対象
どなたでも参加していただけます。
備考
本企画は、神戸大学大学院人間発達環境学研究科の教員、近江戸 伸子が企画しています。

プログラム

日時内容
2009年11月9日 (月)
10:30~12:10
講演1: Metin TUNA 准教授 (Field Crops Department, Namık Kemal University, Turkey)

近年、石油に代わる代替エネルギーとしてトウモロコシからバイオエタノールが生産されるようになってきた。トウモロコシからバイオエタノールを生産する動きがあるが、生産者がトウモロコシに生産を切り替えたことにより、他の農作物の価格高騰を引き起こす問題も多く発生してきている。

スイッチグラスとは、イネ科の多年生熱帯牧草で原産地はアメリカであるが、乾燥に強く成長が早いのが特徴でアジアのほとんどの地域で生産が可能である。スイッチグラスは、糖化と発酵によりエタノール生産が可能な植物であり、現在、トウモロコシに替わるエタノール生産原料としてトルコでも注目されている植物である。 このスイッチグラスを用いた、新しいプロジェクトについて、紹介する。

講演2: 近江戸 伸子 准教授 (神戸大学大学院人間発達環境学研究科)

ジャトロファは中南米原産の落葉低木で、その種子には、約30%という豊富な油分が含まれ、バイオディーゼルとして使用できることから、新たなバイオ燃料の原料として注目を集めてきている。注目されている理由は種の油分だけではなく、バイオ燃料の原料として様々なメリットがある。最も大きな理由は、非食用であり食料と競合しないことである。また、乾燥や高温に強く荒地でも生育可能という特徴があり、畑や森林として使用されている土地を奪わずに栽培出来る。これらの特徴から、食糧との競合問題は回避できる。またトウモロコシやサトウキビのような1年生植物ではなく、多年生植物であり、生長後は約50年間にわたって実をつけ、安定して収穫が出来るという特性がある。このようにジャトロファはバイオ燃料として様々なメリットを持つため、東アジアを中心に国内外で広く注目され、研究され始めている。

講演者プロフィール

Metin TUNA

略歴
  • 2000~2005年: Assist. Prof. Dr. Field Crops Department, Trakya Univ., Turkey
  • 2005年~現在: Assoc. Prof. Dr. Field Crops Department, Namık Kemal Univ., Turkey

TUNA博士は、トルコ共和国第2の都市Tekirdağに位置するNamık Kemal大学に所属し、トルコにおける飼料植物ならびにバイオ燃料に関する植物ゲノムの研究分野で著名な研究者である。2008年の11月に、当研究科学生も発表した大阪で開催された国際染色体学会で交流し、双方の学生の指導も含めた共同研究を行うことで合意した。トルコは、アジアとEUの境界地域であり、トルコ国と当研究科との学術協定も前例なく、この招聘が学術交流の第1歩となる。

近江戸 伸子

略歴
  • 1991~2001年: 中央農業総合研究センター 主任研究官
  • 2001年~現在: 神戸大学発達科学部・神戸大学大学院人間発達環境学研究科 准教授

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Updated: 2009/11/09 (Mon) 10:22