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多士多彩な教育・研究集団の中での出来事


靑木 務 (人間発達環境学研究科 人間環境学専攻 生活環境論コース 教授)

私たちの学部・研究科の特徴は、色々な研究分野の先生や学生がいることです。ある人にとっては寄せ集め軍団と感じるかもしれません。しかし、私にとっては、それは素晴らしいことだと感じていました。音痴の私が、木製楽器の音色研究にうつつをぬかし、図画工作がまるで駄目なのに、木で作製した動物たちの展示会を開きました。小学校以来、習字では3以上取ったことのないのに、墨や字の分析なるものにも手を染めました。

「温度一定・湿度一定の実験室がないからまともな材料研究はできない」と言っていたのが、自然な環境で得た結果が素晴らしいものであったため、「温室育ちの箱入り娘の材料研究をしてどういう意味があるのですか」とか、私と同じ機械を購入し、視覚特性の研究を始めた某有名大学の先生が、「生体反応は難しいから、やめた」というのを聴き、「これほど複雑な波形を分析できるのは、研究者冥利に尽きるから、私はやる」と、学会では悪態をつくようにもなりました。

ただ、最後の4~8年間は、あまり好きでない仕事に時間を取られ、好きな実験や研究ができずに、もんもんとした時間を過ごしました。

Updated: 2010/03/24 (Wed) 18:43