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障害のある子どもの療育活動と保護者への教育相談


中林 稔堯

(所属: 心身発達専攻 人間発達論講座、研究分野: 発達障害)

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20年ほど前から、障害のある子どもの療育活動と保護者への教育相談を行なっています。場所は、JR神戸駅南側の徒歩5分程度のところにある神戸市総合児童センター (通称: 『こべっこランド』) 4階の「育成室」で、土曜日に指導スタッフとして学生、院生、現職の特別支援教育を担当している教員及び理学療法士や作業療法士、臨床心理士など専門職の方々の協力を得ています。この活動は、神戸市社会福祉協議会の事業の一環として行なわれているために、保護者の費用負担はありません。

保護者への教育相談は、主に神戸市子ども家庭センターからの紹介や神戸市立就学前障害幼児通園施設に在園している保護者を対象に行なっております。多くの保護者がわが子の療育活動参加の希望のために来談されたり、子どもの発達や障害についての相談、日々の生活習慣についての家庭指導に関すること、また就学や学校生活についての相談などがあります。半年間の療育活動を受けて終了後にも、家庭生活や学校生活などのことで相談に来られる保護者もおられます。

私どもの療育活動の課題として、その一つに指導スタッフの確保と養成があります。一定の発達、セラピー理論に基づく専門的な知識や指導技術を本来必要としますが、まだまだその養成には不十分な面があります。 二つ目として療育対象児の在籍している保育所や幼稚園、通園施設や学校との連携をどう図るかです。子どものよりよい発達を促すために私どもと家庭、そして在園機関の連携が不可欠です。さらに、三つ目として療育活動は土曜日に行なっていますが、子どもの発達促進、障害の軽減を考慮すると1週に2回から3回の適切な指導時間を確保する必要があります。これらの課題を抱えていますが、私どもも土曜日の『こべっこランド』での指導を楽しみにして取り組んでいます。

Updated: 2009/09/17 (Thu) 10:05