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微分積分の入門書


桑村 雅隆

(所属: 人間環境学専攻 環境基礎論講座、研究分野: 応用解析学)

微分積分法はニュートンとライプニッツによって17世紀に創始されたのだが、その萌芽ははるか昔にあったのである。実際、紀元前3世紀にアルキメデスは「取り尽くし法」とよばれる積分法とよく似た方法を用いて平面図形の面積を求めている。彼はアルキメデス螺旋とよばれる曲線の接線を描いたのであるが、その方法は現在の微分法であるといってよい。その後、ケプラー、ガリレイの弟子カバリエリ、フェルマーといった人々によって、回転体の体積の計算法や曲線に接線を引く方法、最大最小問題などが考えられていった。これらの成果を体系化し一般的な方法論としてまとめあげたのがニュートンとライプニッツだったのである。彼らはそれぞれ独立に微分積分法を確立したのだが、その先取権をめぐって激しい論争が巻き起こった。ニュートンのほうが時間的には少しばかり早いようだが、その後の微分積分法の発展に大きな影響を与えたのはライプニッツである。実際、現在の微分積分法で用いられている記号はライプニッツによるものである。微分積分法は自然科学や工学の基礎となり、現在では高等学校でも教えられているが、文系の人たちにとっては大変やっかいでわかりにくいものと思われているようだ。最近の金融危機で少し雲行きは怪しくなったが、経済学や社会科学などの文系分野でも微分積分法が用いられる機会は少しずつ増えてきているようである。そこで、文系の人であっても読める微分積分法の入門書が必要ではないかと思い、1冊の本を執筆した。それは私のわずかばかりの社会貢献である。

Updated: 2009/09/17 (Thu) 12:10